看板の管理に関して

最近、老朽化した外壁看板が落下する事故をよく耳にするようになりました。落下した看板で歩行者が怪我をする事故は、借りているテナントが看板の盤面等の製作に万全を期していても、オーナーがテナントに貸す看板枠等の設置が適法にされていなければ、その責任は看板の所有者になってしまいます。

そこで、今回はオーナー様ご自身でも可能な外壁看板の安全に関するセルフチェックを以下にまとめてみます。

  1. 看板に瑕疵ができる原因
    a)自然現象によるもの:雨風や熱に晒されることは避けられず、これは防ぎようがありません。このような状況下で、老朽化は時間の経過とともに進んで行きます。
    b)施工によるもの:看板施工時に、施工業者のミスにより、設置した看板に十分な強度が備わっていない。施工業者の選定には専門性はもとより、信頼と実績のある会社を選ぶことも肝要です。
  2. 看板に瑕疵ができることによる事故
    最もオーナー様が安に思われるところでしょう。実例として2015年に札幌市内で飲食店の袖看板が強風を受けて落下し、歩行者に直撃し意識不明の重体になるという事故が起きました。原因は、看板自体の老朽化で、所有者は目視だけで特に補修をすることもなく30年間運用をしていたということです。
  3. 看板の設置に関する安全チェックの実施
    そこで、定期的に看板の安全を点検することが重要となります。まずは、何を、いつ実施するのかをスケジュール化し、そこにかかる費用を算出して予算を組みます。そして、点検した内容を記録に残します。この記録が大切で、設置した看板の状態が時系列でわかるカルテのようなものになります。ただ、オーナー様ご自身でこれをすべて行うことは困難なので、専門業者に任せるのが良いでしょう。
  4. オーナー様ができる日常点検の実施
    「3.」に関しては専門業者に相談するとしても、オーナー様がご自身で行える日常点検があります。ここで、いち早く設置した看板の異常に気が付き、重大な瑕疵に至る前に専門業者を手配して、適切な修繕ができれば事故を未然に防ぐことができます。そこで、以下に「看板の日常点検項目」を列記します。

 

【野立て看板やポール看板】

1)支柱の根本に錆はありませんか?

2)看板に傾きはありませんか?

【袖看板】

1)ブラケット部より錆は発生してませんか?

2)看板の角度は壁に対して垂直になっていますか?

【壁面看板】

1)盤面(サイン面)はきちんと付いていますか?

2)外照式看板の照明器具が傾いていませんか?

 

《共通》

1)アクリル板に罅、または剥離などりませんか?
2)照明は点灯していますか?
3)看板部材は欠落してませんか?
以上が点検項目になりますが、基本的に目視で行えば気が付けるポイントばかりです。ただし、震度5以上の地震や台風の後にチェックをする際は、仮に異変が目に見えなくても、専門業者の点検も必要でしょう。専門業者が行う点検は上記の目視で行う項目をもっと詳細に調査すると同時に、修繕提案を行い、計画的な点検スケジュールの管理から修繕計画までトータル的にサポートしてくれます。専門業者の選定のポイントは、写真や図解でわかりやすい説明をしてくれる業者をお勧めいたします。

 

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By | 2017年7月19日

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