今回は長期間空室の場合に起こりえる事象についてまとめました。
収益悪化
ご所有されているだけでも、税金や保険料のご負担があり、賃料収入がないのに支出だけとなると賃貸経営の収益は悪化する一方です。
建物・外観の維持、管理が困難
建物の異常は現地にいるテナント様からの報告で発覚することが多々ありますが、テナント様がいないとそれも難しくなります。また建物や外構部の管理不良が続くと、雨漏りや事故に繋がってしまう恐れがあります。
設備の維持、管理(カビ、錆、悪臭、異臭)
もちろん経年変化によるものもありますが、特に水回りの設備については定期的に使用していなければカビや錆、悪臭、異臭の発生が懸念されます。また、ブレーカーを落としたまま一冬を越すと給湯器内の水が凍ってしまい、暖かくなるタイミングで凍った水が破裂し使用できなくなる可能性もございます。
退去後のメンテナンス
前テナント様退去後に定期清掃やメンテナンスを怠ってしまうと、埃やゴミが溜まり内覧時の印象が悪くなり、次のテナント様が決まりにくい要因となります。
防犯面
監視の目がなければ、空き巣(不法侵入)、放火、不法投棄などが懸念されます。
少し前ですが、長期間空いていた物件が殺人事件の現場となってしまったケースもありました。
街としての魅力低下、景観の悪化
周辺の状況にもよりますが、あまりにも空室数が多いと、街全体として魅力がないと捉えられてしまいます。街らしさや一体感が見えにくくなり、顧客や来街者に「寂れた街」というイメージを与えてしまうことがあります。
このようなことが懸念されますが、そもそもの長期空室となる理由はどのようなものがあるのでしょうか。
オーナー様のご都合により埋まらない理由(複数回答可)
- 「店舗の老朽化(35.2%)」
- 「所有者に貸す意思がない(34.8%)」
- 「家賃の折り合いがつかない(29.2%)」
テナント様のご都合により決まらない理由(複数回答可)
中小企業庁による「令和3年度商店街実態調査」より引用
- 「家賃の折り合いがつかない(38.1%)」
- 「商店街に活気・魅力がない(29.7%)」
- 「店舗の老朽化(29.5%)」
あくまで商店街においてはの内容ではありますが、全国的な高齢化に伴い空き家・空き地化が進んでいることや、それに伴う店舗利用者の減少があり、空き店舗の今後の見通しは、「増加する」と回答した商店街が全体の49.9%に上るとの同調査結果でした。
弊社では管理はもちろんのこと、テナント誘致の募集も行っておりますので、お気軽にご相談ください。