ビルオーナー様は建物敷地内に下記写真のような設備を見たことがあるのではないでしょうか。
高圧キャビネット
キュービクル
当該設備はビルの運営にあたり、大変重要な電気設備となります。
昨今、温暖化の影響により不規則な気候状況で雷雨または設備不具合等による地域停電や停電も増えているかと思います。
この度の記事は、ビルの運営をされているオーナー様の一つの知識として頭の片隅に入れて頂ければと思い、ご紹介いたします。
当該設備は法定点検が下記のように義務付けられている設備となります。
月次点検
内容:外観点検、漏洩電流測定、電圧・電流測定
点検回数:毎月1回または隔月に1回
※キュービクル内に絶縁監視装置の有無により、点検回数が変更となります。
年次点検
内容:外観点検、観察点検、絶縁抵抗測定、継電器動作試験、漏洩電流測定、電圧・電流測定、保護装置動作試練
点検回数:ビル内全館停電を行う作業(年に1回または3年に1回)
※条件次第でビル内全館停電を3年に1回にすることも可能となります。但し、年次点検(無停電)は年に1回必要となります。
こんなとき、どうしよう
①ビルの1区画のみ電気が使用できない場合
- 使用しているブレーカー周りを確認頂きます。
- ブレーカー周りを確認して、どこも異常がない場合は電気事業者様へ連絡下さい。
電気工事がAまたはB工事であれば⇒オーナー様もしくは管理会社側の業者
C工事であれば⇒テナント様の業者
②ビル全体で電気が使用できない場合
パターン1
- 電力送配電会社に連絡を行い、近隣ビルも停電が起こっているか確認下さい。
- 近隣ビルで停電が起こっている場合は、電力送配電会社が順次作業を行なっている為、待機。ビルのキュービクルを管理している主任技術者に連絡下さい。
- 電力送配電会社の作業で復旧の場合は、対応終了。
※ビルの全館停電が起こった場合、キュービクル内高圧交流負荷開閉器(LBS)が落ちている為、復旧する場合には上げる必要があり、主任技術者にて作業をする場合があります
パターン2
- 電力送配電会社に連絡を行い、近隣ビルも停電が起こっているか確認下さい。
- 近隣ビルで停電が起こっていない場合は、ビルのキュービクルを管理している主任技術者に連絡下さい。
- 主任技術者に設備内を点検してもらい、しかるべき工事または対応が必要となります。
※キュービクル内の電気設備は、多量の電流が流れており、触ることは事故に起因する為、主任技術者又は電気設備の知識を有する方へ依頼しましょう。
キュービクル内 設備の紹介
高圧交流負荷開閉器
配線用遮断器
変圧器(トランス)
高圧交流負荷開閉器
配線道路や設備機器の故障などによる電気事故が発生した際に、電気供給の遮断を行う装置
配線用遮断器
規定を超える過電流が生じたときに電路を自動的に遮断するための保護装置
変圧器(トランス)
高圧電力を低圧に変換する装置
いかがでしょうか。
事業用ビルにおいて、電気事故は入居テナント及び近隣ビルに影響する大きい事故となります。主任技術者の助言を受けながら、今一度自身で所有しているビルの整備状況などを見直す機会になれば、幸いでございます。
他UGS等の高圧キャビネットに取り付ける装置等に関する記事も下記リンクよりご覧いただけますと幸いでございます。
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