1つの区画を様々な理由から2区画、3区画に分割して賃貸することがあるかと思います。
今回は引渡し状態を「事務所仕上げ」と「スケルトン」に分けて注意点を記載致します。
法規制の確認
【事務所仕上げの場合】
複数区画を作るには、壁で間仕切りを作る必要があります。建築基準法に則り防炎・防火区画を形成している、消防法に則り誘導灯や感知器等、スプリンクラーの設置がしてあると思います。間仕切りを作ることによって元々適法であったものが適法外になる可能性があります。事前に設計士等に相談し、何を重要視するのかを決定してから工事の計画にうつりましょう。
【スケルトンの場合】
分割の時点では建築基準法や消防法を事務所仕上げと比べ、気にする必要はありません。しかし、スプリンクラー配管は分割に応じて分岐させておく必要があります。
インフラ設備の確認
【事務所仕上げの場合】
電気や空調機や換気設備の位置、及びそれらスイッチの位置が重要になります。分割の方法によっては、明かりが少ない所が発生し照明の増設が必要になることや、必要な給排気量が取れずダクトや給排気口の増設が必要となることもあります。また、電気や空調機のスイッチの位置や対応している場所によってはスイッチの移設等も発生する可能性があります。
給排水やガス設備について事務所仕上げの場合は共用で使用することが多いと思います。その場合は問題ありませんが、なかには専有部に欲しいと言うテナントもいます。その場合、給排水やガス配管を分岐させる必要がありますので注意して下さい。また配線や配管を分岐させるときは容量や流量が足りるかということも要確認です。
【スケルトンの場合】
どんなテナントでも専有部に必ず電気は必要となりますので配線の分岐が必要となります。また、給排水やガス設備についても分割数に応じて配管を分岐させておかなければなりません。事務所仕上げの場合と同様に、容量や流量が足りるかということもご確認下さい。
その他
建物入口や外壁、袖等に看板を掲載する建物が大多数だと思います。看板掲載範囲は限られています。自社テナントの看板を大きく掲載した方が、認知度が増えます。店舗の場合、集客や売上、経営に大きく関わる要因の1つが看板と言っても過言ではないでしょう。そのため、分割数に応じて各テナントの看板掲載範囲についてもどのようにするのか検討しておく必要があるでしょう。
1区画であれば、1テナントでいいのですが、分割するとその数だけテナントが必要となり募集活動に時間を要するかもしれません。ここでオーナー様にご理解して頂きたいことは、分割数が多ければその分、空室のリスクがあるということです。また、テナントの業種によって求める面積が異なりますので、分割するときはご注意下さい。
他にも分割貸しを決めてから問題点が出てくると思います。「分割しなければよかった」「こんなはずではなかった」とならないようにしましょう。
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