1.排水ポンプとは
排水ポンプとは一般的に地下の排水槽から水を汲み上げるための設備です。
国土交通省指導の「建築設備設計基準」に基づき、排水ポンプは原則として2台一組で設置することと決まっています。
2.排水ポンプの仕組み
- 排水がある水位まで上がったときにモーターを作動させて羽根車を回す
- 羽根車を回転させることによって水流が発生する
- 水流の遠心力によって水を吐出口から外部へ流す
排水ポンプにはフロートと呼ばれる浮きがついていて、このフロートを排水したい場所に設置します。
雨水や排水が溜まった場合、徐々に水位が上がりフロートも浮きますが、一定程度フロートが浮くとモーターが作動して排水ポンプが動くように設計されています。
3.排水ポンプの種類
A.非自動型 | 非自動型は電源を入れて起動させるタイプでフロートはついていません。 非自動型の場合、排水ポンプとは別に水位を測定するセンサーや制御装置が必要です。 |
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B.自動型 | 自動型はフロートが2つ装着されているタイプで、水位の上限と下限によって排水ポンプを制御します。 水位が上限に達すると上側のフロートが浮き上がり、これをきっかけに排水ポンプが起動し、逆に水位が下がって下限に達すると下側のフロートが反応してポンプが止まるように設計されています。 |
C.自動交換型 | 自動交換型はフロートが3つ装着されているタイプで、それぞれ上部、中部、下部に設置されています。 上部と下部の動きについては自動型と同じですが、中部のフロートが2回浮き上がるとポンプを起動させる点が異なります。 |
4.排水ポンプ点検とは?
汚水層・雑排水槽清掃(建築物衛生法において、排水に関する設備の清掃を 6ヶ月以内ごとに 1 回行うことが定められている=厚生労働省)と同時に排水ポンプの点検を行うことが一般的です。点検について法的な義務はございませんが定期的な点検を実施しないと故障の原因になります。
【排水ポンプの主な点検事項】
- 正常に運転しているか(異音、腐食劣化、点検の指摘はないか)
- 単独運転になっていないか(2台設置の場合)
- 設置後5年以上経過していないか
5.排水ポンプが故障してしまうと
排水ポンプが故障すると地下が排水で溢れ、悪臭その他様々な問題が発生してマンションの生活に大きな支障が出ます。故障が重なると、ポンプだけでなく周辺の設備や建物そのものにも影響が出ますので、定期的に点検することが重要です。
6.点検費用・依頼について
定期的な点検を実施して、トラブルの発生防止に努めましょう。
詳細なお見積り、ご相談は下記の「ビルマネジメント概算お見積り」にてご確認ください。
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